エアブラシ塗装について

ミラークローム塗装のやり方|失敗しない下地作りと吹き方を初心者向けに解説

ミラークローム塗装は下地が命!失敗しない下地づくりと吹き方の完全ガイド【プラモデル】
ミラークローム塗装の仕上がり比較
🪞 ミラークローム塗装

ミラークローム塗装は下地が命!
失敗しない下地づくりと吹き方の完全ガイド

エアブラシの道しるべ|現役モデラーが実践解説

「買ってそのまま塗ったらなんかくすんだ…」それ、下地が原因です。ミラークロームで鏡のような仕上がりを出すには、塗る前の準備がすべてを決めます。

1なぜミラークロームは「下地」でそんなに変わるの?

普通のシルバー塗料と違い、ミラークロームの粒子は極めて薄くフラットな形状をしています。この粒子が整列して並ぶことで、光を正反射してメッキのような輝きが生まれます。

ミラークロームの粒子構造を図解
通常シルバーは丸い粒子でランダム反射 → ミラークロームは平たい粒子で鏡面反射
🔵 通常シルバー
粒子が丸くランダムに並ぶため、光が乱反射。金属感はあるが鏡面にはならない。
🪞 ミラークローム
粒子が薄くフラットで整列すると鏡のように反射。ただし下地の凸凹をそのまま拾う。
⚠️ ここが落とし穴!

ミラークロームは下地の表面状態をそのまま反映します。塗装面に少しでも凸凹・波打ちがあると、粒子がバラバラに並んでしまい、くすんだ仕上がりになります。

2ミラークロームの基本知識 ── 希釈は絶対NG!

ミラークロームのボトルラベルには重要なことが書いてあります。「薄めずそのままご使用ください」。エアブラシにすぐ使える濃度に最初から調整されているため、薄めると粒子が分離して輝きが激減します。

Mr.プレミアムミラークロームのボトルラベル
ラベルには「普通の薄め具合。薄めずそのままご使用ください」と明記されている
📌 ミラークロームの3大原則
  • 希釈しない ── 原液のままエアブラシに入れる。薄めると輝きが落ちる
  • エア圧は低め ── 高圧で吹くと粒子が飛び散り、ムラになりやすい
  • 洗浄は念入りに ── 粒子が細かいためカップに残りやすい。毎回しっかり洗う

3ミラークロームに向いているパーツの選び方

ミラークロームは表面が滑らかで硬いパーツほど美しく仕上がります。柔らかい素材や、ゲート跡・パーティングラインが残ったパーツは輝きが出にくいです。

フリーダムガンダムのスラスターパーツ
スラスターのような平滑な面が多いパーツがミラークロームに最適
パーツの状態ミラークローム向き理由
平滑・硬い面◎ 最適粒子がきれいに整列して鏡面になる
ゲート跡あり✕ NG凸凹が反射してムラが目立つ
スジ彫りあり△ 注意溝にたまって輝きが変わる
軟質素材✕ NG表面が均一にならず粒子が乱れる
サフ後研ぎ出し済み○ 良好表面が整っていれば十分な鏡面が出る
✅ 下地を磨くと効果アップ

ゲート跡は必ずヤスリ(400→800→1000番)で処理し、表面を滑らかに整えてからミラークロームを塗ると輝きが大幅にアップします。

4下地はEXブラック一択! ── 最高の鏡面を引き出す

EXブラック(GX2)はきめ細かい黒塗料で、塗ると表面がツルツルに仕上がります。ミラークロームの下地として最高の相性で、黒い背景にミラー粒子が乗ることで輝きが最大化されます。

EXブラック塗装後のパーツ比較
EXブラックを塗った後のパーツ。この滑らかな黒面の上にミラークロームを重ねる
1
表面処理
ゲート跡・パーティングラインを消す
400→600→800番のヤスリで丁寧に処理。最低でも600番以上を目指す。
2
下地塗装
EXブラックを薄く均一に吹く
やや薄めて2〜3回重ね塗り。1回ずつしっかり乾燥させること。厚塗り禁止!
3
乾燥確認
触らずに完全乾燥させる
最低30分、できれば1〜2時間。指紋がつくと台無しになるのでピンセットか串を使って持つ。
💡 なぜEXブラックが最強なのか?

EXブラックは通常のブラックより粒子が細かく、乾燥後の表面が非常に滑らかになります。この「鏡のような黒面」がミラークロームの粒子を整列させる土台になります。白下地では同じ輝きは出ません。

5ミラークロームの吹き方 ── エアブラシのコツ

下地が完璧に仕上がったら、いよいよミラークローム本塗装です。ここでの操作がメッキ感を決定づけます。

ミラークロームで仕上げたカーモデルのホイール
車のホイールパーツにミラークロームを塗装したらこんな仕上がりに!
🎯 吹き方の5つのポイント
  • 希釈なしで原液をそのまま使う
  • エア圧は低め(0.08〜0.12MPa程度)。圧が高すぎると粒子が乱れる
  • 距離を近めに(8〜12cm)。遠すぎるとミストが乾いてざらつく
  • 薄く何度も重ね塗り。1回で厚く吹くと輝きが落ちる
  • 塗り終わったら絶対に触らない。指紋でアウト
⚠️ エアブラシの洗浄は念入りに

ミラークロームはラッカー系なので、ラッカー薄め液でカップを繰り返し洗浄します。粒子が細かく残りやすいので、いつもより念入りに洗ってください。洗浄が不十分だと、次に使う塗料にミラークロームが混ざって色がくすんでしまうことがあります。

6仕上げのEXクリア ── 保護するときの重要注意点

ミラークロームはデリケートで、クリアコートの種類を間違えると輝きが一瞬で消えます。保護する場合は必ずラッカー系クリアを選んでください。

✅ 使えるクリア
EXクリアー(GX100)
ラッカー系。輝きを損なわず保護できる。吹き方は薄く遠目から。
❌ 使えないクリア
水性クリア・エナメルクリア
溶剤がミラークロームを侵食し、メッキ感が完全に消える。絶対NG。
💡 クリアを吹くときのコツ

EXクリアは極薄で遠めから(15cm以上)霧状に重ねていきます。一度に厚く吹くと溶剤がミラークロームに当たりすぎてくすむので、「乗っけるだけ」のイメージで慎重に。

7応用編:キャンディ塗装との組み合わせで宝石感UP!

ミラークロームの上にクリアカラーを重ねると、本物の宝石のようなキャンディ仕上げが実現できます。ミラークロームの圧倒的な輝きがベースになるので、通常シルバーよりはるかに透明感のある仕上がりになります。

ミラークロームの上にキャンディレッドを重ねた仕上がり
ミラークローム+クリアレッドで実現した宝石のようなキャンディ仕上がり
✨ キャンディ塗装の手順(ミラークローム版)
  • EXブラック下地 → ミラークローム本塗装まで完了させる
  • ミラークロームが完全乾燥したことを確認(1〜2時間待つ)
  • クリアカラー(タミヤX-27クリアレッド等)を薄めて遠めから少しずつ重ねる
  • 最後にEXクリアで全体を保護して完成

📝 まとめ ── ミラークロームを活かす3つの鉄則

ミラークロームの下地違いによる仕上がり比較(スプーン2本)
2本のスプーンを比較 — はっきりわかる下地の差による輝きの違い
  • 🪞 表面処理が命 ── ゲート跡・パーティングラインをヤスリで消してから塗装
  • EXブラック一択 ── 白やグレーではなく必ずEXブラックで下地を作る
  • 🚫 希釈しない ── ミラークロームは原液そのままエアブラシへ。薄めると即アウト
サーフェイサーを下地に使ってもいいですか?
通常のサーフェイサーはザラつきが残るためNG。使うならEXブラックの前にサフを吹いて完全に研ぎ出し(1500〜2000番)してから使いましょう。
吹いたらくすんでしまいました。原因は?
主な原因は①希釈しすぎ、②エア圧が高すぎる、③下地の表面が荒れている、の3つです。まず下地の表面状態を確認し、原液・低圧で試してみてください。
クリアをかけたら輝きが消えました。なぜですか?
水性クリアやエナメルクリアを使った可能性が高いです。ミラークロームはラッカー系クリア(EXクリアなど)でなければ輝きが失われます。厚吹きしすぎも原因になります。
キャンディ塗装はどのクリアカラーがおすすめですか?
タミヤのエナメルクリアカラーはミラークローム上では使えません。ガイアカラーやクレオスのラッカー系クリアカラー(クリアレッド等)を薄く重ねるのがおすすめです。

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